「へぇ、こんなのあるんだ…!」DXの最新事例を調べてみた【2025年】

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こんにちは、ixmedia編集部です。
今回は、相も変わらずトレンドになっている「DX化」について、
世の中の具体的な事例を調べてみました。
「最近よく聞くけど、DXってうちには関係なさそう…」
「結局、大企業とか都会の話でしょ?」
──そんなふうに思っている方にこそ読んでほしい!
実は、私たちのすぐそばでも、ちょっとずつ“地味に効く”DXが進んでいるんです。
今回は、日常の中で見つけた「へぇ、こんなところもDX?」を集めてみました。
通勤中にサッと読めるので、隙間時間にぜひ読んでみてください!
身近で起きているDX化 3選
まずは、日頃よく見るお店や施設で起きているDX化を紹介します!
どこも、お客さんへの配慮と業務効率化を実現するために、多種多様な工夫がされていることがわかります。
スターバックス|スマホを使って“レジの行列”を解消
まずは、有名コーヒーチェーン店・スターバックスで進んでいるDX化の取り組み。
忙しい時間帯、店舗のレジ前にできる行列──
これを解消するために、「Mobile Order & Pay(モバイルオーダー&ペイ)」という仕組みが導入されているそう。
これは、簡単に言えば「スマホで先に注文して、あとでお店で受け取る」サービスで、
メニューを選び、支払いもスマホ上で完了。あとは指定時間に店舗に行き、商品を受け取るだけ!
並ぶ必要がないので、特にお昼の混雑時などに大きな効果を発揮します。
スタバではこの仕組みを、2019年に都内で一部テスト導入し、2020年には全国に展開。
現在は、店内飲食やドライブスルー対応店舗などでも活用されています。
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現場の変化:
注文と会計を事前に済ませる → スタッフは“作って渡す”ことに集中できる -
ポイント:
いきなり全国展開したわけではなく、少しずつ試してから広げるように展開。
並ばなくなったのは、店舗の機械を増やしたからではなく、「注文のタイミング」をずらしたことが大きいのかもしれないですね!
ユニクロ|“商品管理のバラつき”をタグ1枚で整理
続いては、ユニクロが取り組んでいる店頭のDX化です。
商品の管理やレジでの対応──実はここにも意外な手間が潜んでいるそうです。
というのも、この負担を減らすために使われているのが、「RFID(アールエフアイディー)」という小さなチップ入りのタグ。
このRFID、簡単に言えば「レジや在庫管理のために、商品が自分で“名乗ってくれる”仕組み」。
タグがついていれば、商品をひとつひとつスキャンしなくても、カゴごと一括で読み取ることができるハイテク機能!
ユニクロでは2019年秋からこの仕組みを全国店舗のセルフレジに導入。
タグは会計だけでなく、倉庫や売り場での商品位置の把握にも活用されているとのこと!
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現場の変化:
レジが一瞬で済む/「あの商品どこ?」がすぐわかる -
ポイント:
RFIDは“お会計専用の道具”ではなく、商品を追いかけるための「共通の言葉」のようなもの。
1つのタグで、在庫管理・棚卸・補充までがつながるしくみが凄い!
東急ホテルズ|“フロントの滞留”をスマートに分散
ホテルのチェックイン時、名前を書いて、住所を書いて、署名して…という作業。
意外と手間がかかって、ロビーに行列ができてしまうことも。
この手続きをスムーズにするため、東急ホテルズでは「事前チェックイン」の仕組みを取り入れているそう!
これは、宿泊の2日前からスマホやパソコンで宿泊情報を登録し、決済まで済ませておけるというもの。
当日は専用のQRコードか、顔認証でそのままチェックインができ、宿泊カードへの記入は不要。
領収書もスマホで完結します。
2024年時点で、この仕組みは全国39ホテルで利用可能と幅広く展開しているらしいです!
もし東急ホテルに泊まりに行く機会があったら、「事前チェックイン」を試してみるのもアリですね!
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現場の変化:
フロントの混雑が減り、スタッフはより丁寧な案内や相談に対応できる。 -
ポイント:
“事前チェックイン”は手間を省くだけでなく、本人確認の精度もUP!
並ぶ・書く・待つを一気に減らす、現場に効くDXの好例ですね!
各業界で起きているDX化実例
建設業界|“紙だらけの現場”を、現場の手でちょっとずつデジタル化
建設の現場では、いまだに紙の帳票や電話連絡が多く、情報が分断されがちです。
「全部一気にシステム化」は現実的ではない
──そんな声を受けて、最近では**“よく使う1枚の帳票”から少しずつアプリ化していく取り組み**が広がっています。
活用されているのは、「ローコードツール」と呼ばれる、プログラミング不要で業務アプリを作れる仕組み。
現場スタッフ自身が、日報や申請書を自分たちでカスタマイズして使えるのが特長です。
このような小さな一歩の積み重ねが、紙使用量の削減、残業時間の短縮、現場の属人化解消などにつながり、
結果的に離職率の改善にも効果を上げているケースがあります。
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現場の変化:
紙のやりとりや確認作業が減り、働き方がなめらかに -
ポイント:
ポイントは、少しずつ小さなところから始めていくこと。
現場の人が“自分で作った”からこそ、スムーズに導入が出来る!
医療業界|“問診のやりとり”を前倒しして、外来全体の流れをスムーズに
診察の際、受付・看護師・医師の3人から何度も同じ症状を聞かれる──
そんな現場の非効率を減らすため、「AI問診」などのデジタル問診ツールを導入する医療機関が増えています。
この仕組みは、来院前や待合室の時間を使って、スマホで症状に答えていくだけ。
その情報をスタッフ全員が事前に共有できるため、「もう一度言わせる」「同じ内容を何度も入力する」といった手間がごっそり減ります。
実際に、診察時間の短縮や待ち時間の改善、スタッフの負担軽減につながったという声が多く聞かれます。
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現場の変化:
二度聞き・二度打ちが減り、診療のテンポがよくなる -
ポイント:
「診察前にやっておく」だけで、外来全体がスムーズに回る。
大がかりな導入ではなく、“タイミングの工夫”で変わるDXですね!
小売業界|最近注目の「無人」店舗化
最近話題の「無人レジ」「キャッシュレス店舗」。
でも実際に路面店で導入しようとすると、認証の精度や盗難リスクなど、乗り越える壁は多いもの。
そこで注目されているのが、まずはオフィス内などの“クローズドな売店”で無人店舗の実証実験を行う手法だそう!
社員証やアプリを使って入店し、カメラやセンサーで商品を自動認識→決済まで無人で完結するという流れが試されています。
一部では、顔認証や手のひらの静脈認証といった**“生体認証の実験場”としても活用**されており、
実用化の前段階としての“回し方のチューニング”にぴったりな場所となっています。
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現場の変化:
スタッフ不在でも商品が売れる/実証のハードルが低い -
ポイント:
本格展開の前に、「安全に試せる場所」を社内につくる。
大きなチャレンジほど、まずは“ミニチュアモデル”から始めるのが確実です。
至る所で進んでいる“DX化”。では、どこから始める?
ここまでご紹介したように、
カフェ・アパレル・ホテル・建設・医療・小売など、業界を問わず多種多様なDX化の取り組みが進んでいます。
ただし、「うちもDXやろう!」といきなり始めても、思ったように成果が出ないことも…。
実は、**DX化をうまく進めるための“ちょっとしたコツ”**があるんです。
まずは“小さなところ”から始めよう
よくあるのが、「全体を一気にデジタル化しようとして挫折する」パターン。
成功している企業の多くは、日報1枚、契約書1種、レジ前の1工程など、
まず“小さな1か所”から始めています。
その第一歩をどう設計すればいいか?という点は、以下のシリーズ記事で詳しく紹介しています。
気になる方はぜひこちらも読んでみてください!
DXの進め方についての記事はこちら!
“アプリを入れるだけ”では止まる。土台が大事
ツールや仕組みを導入する前に、ネットワークやデータの整理といった“土台”の整備が必要不可欠です。
・Wi-Fiが弱くてアプリが止まる
・誰がどのフォルダを見るのか決まっていない
・共有ルールが曖昧で、検索性が低い
──こうした状態では、せっかくの仕組みも宝の持ち腐れになってしまいます。
ネットワークやデータの整理については、以下の記事で紹介しているので、
興味のある方はぜひご覧ください!
ネットワークやデータ整理についての記事はこちら
少しずつでも、“進め方を知ること”が一番の近道!
DX化は、「最新技術を導入すること」ではなく、
現場の悩みを少しずつ解決することから始まります。
そのためには、
・どこから手をつける?
・どういう準備が必要?
・どんな工夫がされている?
──そういった「進め方を整理する」ことこそが、遠回りに見えて最短ルートです。