【2024年1月開始】電子帳簿保存法改正のポイントを分かりやすく解説
2024-01-17
2024年1月1日から改正電子帳簿保存法が施行され、「電子取引」に関するデータ保存の義務化が始まりました。
今回はその電子帳簿保存法の電子取引に関する改正ポイントを分かりやすく解説していきます。
【はじめに】電子帳簿保存法とは?
電子帳簿保存法は国税関係の帳簿や書類を電子データで記録する際の要件を定めた法律で、1998年に施行されました。
2022年の改正により、電子取引データの電子保存が義務化される方針となり、
2年の猶予を経て2024年1月1日より義務化が開始されました。
そこで、今回の改正ポイントについて解説する前に、
まずは電子帳簿保存法の3つの区分に関して解説いたします。
電子帳簿保存法の3つの区分
電子帳簿保存法は書類の種類や取り扱いによって以下の3つの区分に分けられています。
保存区分 | 概要 |
---|---|
①電子帳簿等保存 | 電子的に作成した帳簿・書類をデータのまま保存 |
②スキャナ保存 | 紙で受領・作成した書類を画像データで保存 |
③電子取引 | 電子的に授受した取引情報をデータで保存 |
それぞれ簡単に解説いたします。
①電子帳簿保存
自分で会計ソフトやパソコンを使用して電子的に作成した帳簿や取引データを電子データのまま保存することです。
ちなみに、途中から手書きを加えたものなどは対象外となります。
②スキャナ保存
紙で発行・受領した書類をスキャナで取り込んで、電子データとして保存することを指します。
③電子取引データ保存
請求書・領収書・契約書・見積書などを電子データとして送付・受領した文書を電子保存することを指します。
詳しい対象書類は以下の通りになります。
今回の改正により、「③電子取引データ保存」において、認められていたプリントアウトによる保存が廃止され、電子データでの保存が義務化されました。
「③電子取引データ保存」の対象は、電子的に授受した、見積書、契約書などの文書のことで、自分で作成した文書も対象となります。
あくまで、電子データで送られてきた場合が対象のため、ネット通販等でも紙で文書が送られてきた場合は対象外となります。
「③電子取引データの保存」の要件について
2024年に義務化された電子取引データ保存には
「真実性の担保」と「可視性の確保」が定められています。
それらを確保するために定められた要件が以下の4つです。
1.システム概要に関する書類の備え付け
2.見読可能装置の備え付け
3.検索機能の確保
4.データの真実性の担保
「1.システム概要に関する書類の備え付け」は、自社開発のシステムを導入している企業のみ該当します。
そういった独自システムは、一部の大手企業が利用しているケースが多いかと思いますので、今回は省略します。
「2.見読可能装置の備え付け」はデータが確認できるPCやディスプレイの用意のことで、
現状企業として電子データの取り扱いがある場合、どちらも既に満たしているケースがほとんどかと思いますので、詳しい解説は省略いたします。
3.検索機能の確保
検索機能の確保とは、以下の情報で検索できる状態を確保することです。
・「取引年月日」
・「取引金額」
・「取引先」
主な対策として、以下のような方法も認められています。
①検索機能に対応したソフトを使用
②ファイル名を「20240120_ixMark株式会社_30000」等にして検索できるようにしておく
③Excelなどで索引簿を作成しておく
4.真実性の担保
保存した電子データの真実性を担保するために、改ざん防止措置をとる必要があります。
主な対策としては、以下のいずれかを行う必要があります。
①データにタイムスタンプを付与
②データの訂正・削除を記録する
③データの訂正・削除を不可にする
④データの不当な訂正・削除を防止する事務処理規定を整備する
それぞれ①~③を満たせるシステムの導入をするか、④を満たす電子データの扱いに関する規定を定めておく必要があります。
電子帳簿保存法の覚えておくべきポイント
【注意】対応しないと罰則もある
2024年より改正された電子帳簿保存法は対応できないと罰則が科される恐れがあるので、注意しましょう。
課される恐れがある罰則は以下の3つがあげられます。
・青色申告の承認が取り消し
・推計課税や追徴課税が課せられる
・会社法による過料が科せられる
電子帳簿法保存法に対応するメリットもある
電子帳簿法保存法に対応することで、紙ベースで書類を保管する必要がなくなります。
そのことにより、印刷代や書類の保管スペースを用意する必要がなくなりコスト削減にもつながります。
他にも、リモートワークや、インボイス制度の観点においても書類の電子化は有効といえます。
【さいごに】自社の規模にあった対応を
今回は電子帳簿法の改正ポイントを解説しました。
電子取引の電子データは、本記事でご紹介したように、検索簿の用意や事務処理規定、システム導入などを用いるなどした対応が必要となります。
自社の規模に合わせて適切な対応をしましょう!
ixMarkでは、改正電子帳簿保存法の電子取引の電子保存する際の要件のひとつである、
『4.真実性の担保(改ざん防止措置)』に対応した『ixMarkロック機能フォルダ』というオプションをご用意しています。
当フォルダに格納されたデータは、一切の訂正・削除ができない仕様となっています!
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この記事を書いた人
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2020年からixMarkにてウェブマーケティングに携わり、Web広告やSEO対策などを経験。
幅広く情報発信できるように日々勉強中!
基本好き嫌いなくなんでもやる、なんでも食べる派です。
ついでにコスプレもしていたり・・・
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