【IT初心者向け】読めばすぐわかる!クラウドってなに?
2020年6月11日 公開
2022年10月1日 更新
最近、CMやニュースで当たり前に聞くようになった「クラウド」という言葉は、「クラウドファンディング」「クラウドサービス」などいろいろな場所で使われています。
しかし、「クラウド」の意味を答えられる人は意外に少ないのではないでしょうか?本記事では、そんな「クラウド」について、ITの知識があまりない方にも分かりやすく解説していきます!
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クラウドを導入するメリットと費用感をご紹介
クラウドで働く環境がどう変わるのか、具体的にイメージできます!
【まずはじめに】クラウドとは?
クラウドとは「クラウド・コンピューティング」の略で、「インターネットなどのネットワーク経由でユーザにサービスを提供する」形態のことです。
なぜクラウドと呼ばれているのかは諸説あり、インターネット(雲=cloud)の向こう側の目に見えない場所にあるサービスを利用していることや、crowd(クラウド)と書いて、集約したシステムという意味でクラウドと呼ぶようになったという説もあります。
クラウドの特徴
クラウドでは、アプリケーション、ソフトウェア、サーバー、ストレージといった、コンピューターを使った様々なサービスを、インターネット経由で利用することができます。つまり、インターネット経由でクラウド上にあるサービスを「借りて」来て利用するため、従来のようにハードウェアを購入したり、ソフトウェアを端末にインストールしたりしなくても利用できます。インターネットに接続できる環境さえあれば、自分で環境を構築しなくても、必要な時に必要な分だけサービスを利用できるのが特徴です。
クラウドはどこにあるのか?
クラウドは目には見えませんが、クラウド事業者は物理的なサーバーを運用しており、ユーザはインターネットを経由してこのサーバーにアクセスします。物理的なサーバーの所在地はセキュリティ上、非公開にしているクラウド事業者がほとんどのため、クラウドのデータが実際にどこに保管されているか知ることはできません。「どこにあるかは分からないけれど、どこかにあるサーバー」を使わせてもらっているのです。
クラウドの種類
クラウドには複数種類があり、サービスの提供範囲によって大きく3つに分類されます。
・SaaS(Software as a Service)
・PaaS(Platform as a Service)
・IaaS (Infrastructure as a Service)
SaaS(Software as a Service)
SaaS(サース)は、アプリケーション(ソフトウェア)を提供するクラウドサービスです。端末にアプリケーションをインストールすることなく、必要なサービスをインターネット経由で手軽に利用することができます。また、完成されたサービスを利用する形式なので、カスタマイズの自由度はあまり高くありませんが、その分専門知識が無くても利用できるメリットもあります。一般的にSaaSが最も身近なものですので、利用したことのある方も多いのではないでしょうか。
PaaS(Platform as a Service)
PaaS(パース)は、アプリケーションを構築して稼働させる開発環境(プラットフォーム)を提供するサービスです。アプリケーション開発で必要になるハードウェアやOS、データベース、プログラム実行環境といったプラットフォーム一式をインターネット経由で提供してくれるため、複雑な開発環境を構築する手間がかかりません。SaaSは一般の方でも利用しやすいクラウドサービスであるのに対して、PaaSはシステム開発者にとって欠かせないサービスと言えます。
IaaS (Infrastructure as a Service)
IaaS(イアース/アイアース)は、システムの基盤となるネットワークやサーバー、ストレージといったインフラ機能だけをインターネット経由で提供するクラウドサービスです。例えば、OSやアプリケーションは自分で準備したものを使いたいけれど、インフラ機材の保有・管理はしたくないという場合にIaaSは最適です。SaaSやPaaSに比べてカスタマイズの自由度が高い分、使いこなすには専門知識が必要になります。
PaaSとIaaSは異なるものですが、似通った部分も多いです。代表例として挙げた3つのサービスは、PaaSとしての機能も、IaaSとしての機能も備えています。
「オンプレ」との違いが分かる!身近なクラウドサービスの例
私たちがよく利用している代表的なクラウドサービスには、Googleが提供している「Gmail」や「Yahoo!メール」などのWebメールサービスがあります。このようなWebメールサービスは、パソコンやスマートフォンなどの端末に、メールソフトをインストールする必要がありません。送受信したメールは、端末の中ではなく、ネット上にある見えないサーバー(クラウドサーバー)に保存されます。ですから端末を買い替えた時でも、Webブラウザ上で自分のアカウントにログインすれば、過去のメールを閲覧することができます。
一方、「Thunderbird」や「Outlook」などは、端末にメールソフトをインストールする必要があります。そしてその後、メールサーバーの設定をしなければ、メールの送受信はできるようになりません。送受信したメールは端末の中に保存されるため、端末を買い替えた時は、新しい端末で過去のメールを閲覧することはできなくなります。このように、クラウドとは反対に全ての資源を自分で管理することを「オンプレミス」といいます。
【クラウドとオンプレミスの違いについてはこちらの記事で詳しく紹介しています!】
【初級編】ファイル保管・共有どうしてる?ファイルサーバーとクラウドストレージの違いをご紹介!
クラウドのメリット
クラウドを導入することでどんなメリットが得られるのか解説します。
①コストを抑えられる
クラウドサービスを利用すれば、機器やソフトウェアを購入する必要がないため、初期の導入費用を抑えられます。また、運営元が管理およびメンテナンスを行うため、導入後の維持費や運用・監視する人件費も削減できます。さらに、クラウドサービスの多くは従量課金制で利用量に応じて費用が発生するため、必要以上に費用がかかることもありません。
②時間や場所を問わず利用できる
クラウドはインターネットにつながればいつでもどこでも利用できるのも大きなメリットです。外出や在宅勤務で社外にいても、リアルタイムで社内システムの利用やデータ共有が可能なため、無駄な出社を減らして業務の効率を上げることができます。
③データ消失のリスクを分散できる
データのバックアップ先としてクラウドを活用することで、万が一のデータ消失のリスクを下げられます。例えば、社内サーバーだけでデータを管理している場合、地震などの災害時の物理的な被害によって、全てのデータが消失してしまうリスクがあります。一方で、各クラウドサービスのバックアップオプションを利用してデータのバックアップを取っておけば、このようなデータ消失のリスクを分散することができます。
クラウドのデメリット
クラウドはとても便利ですが、デメリットもあるため注意が必要です。
①コストが増加する可能性がある
メリットでコストが抑えられる点を挙げましたが、クラウドサービスの大半は月額や年額での定額サービスで提供しているため、トータルで見るとコストが割高になる可能性もあります。不要なコストを抑えるために、検討しているクラウドサービスが自社の規模や用途に見合っているか、利用状況に応じてプランの変更がしやすいかどうかなど、導入前にしっかり調査しておきましょう。
②インターネット環境がないと利用できない
クラウドはインターネットにつながらないと利用できないため、通信障害などのネットワークトラブルが発生すると、業務が止まってしまうリスクがあります。
③セキュリティに関するリスクがある
クラウドサービスの多くは、顧客の重要なデータを守るためセキュリティ面に特に力を入れています。しかし、サイバー攻撃や人為的な操作ミスによる情報漏洩リスクもゼロではないことをあらかじめ理解しておく必要があります。セキュリティ対策が万全なクラウドサービスを選択することでこれらのリスクを下げることができるため、クラウドサービス選びは慎重に行うことが大切です。
クラウドは利便性をもたらす!おすすめクラウドサービスをご紹介!
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【さいごに】まとめ
クラウドは時間や場所を問わず必要な分だけサービスを利用できるため、上手く取り入れれば業務の効率化につながります。テレワークや災害対策にも活用できるため、今後ますます導入する企業が増えていくでしょう。情報漏洩などの安全性に対する懸念もありますが、セキュリティ対策が万全なクラウドを選ぶことでリスクを回避することができます。
本記事を、「クラウド」について少しでも理解を深める手助けにして頂ければ幸いです。
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