給与明細のみかた!注意して見るべきポイントも解説!
2023-07-07
給料日には、会社から給与明細が発行されます。
給与明細は、労働者に対して支払われる給与や勤怠に関する詳細が記載された書類です。
従業員にとっても雇用主にとっても大切な書類なので、正確に理解することが重要です!
本記事では、そんな給与明細の見方や含まれる情報について解説します!
【はじめに】給与明細とは
給与明細は、勤怠情報や給与の支払い額・控除額を明記した書類で、
給与の支払い日までに会社から従業員に交付される書類です。
内容を確認することで、自分に支給された給与が何に基づいてこの金額になっているかが確認できるようになっています。
ちなみに給与明細は所得税法にて、紙もしくは電子データにて発行する必要があります。
給与明細の見方
※画像はイメージです
給与明細を構成する項目は主に以下のようになります。
①差し引き給与額
②勤怠
③支給
④控除
「勤怠」に基づいて「支給」が決まり、支給から「控除」を差し引くことで、実際に給料として振り込まれる金額である「差引給与額」が算出されます。
①差引給与額
差し引き給与額とは、実際に従業員に支払われる金額のことです。
総支給額から税金などの控除額が差し引かれた額で、「手取り」と呼ばれる金額に当たります。
②勤怠
勤怠の欄を見ることで、先月1か月で働いた日数や残業時間などの働いた時間に関することが分かります。
また、有給の残日数や取得した有給日数などが分かるようになっています。
項目名 | 内容 |
---|---|
労働日数 | 該当月に実際労働をした日数 |
有給取得日数 | 該当月に有給休暇を取得した日数 |
有給残日数 | 締め日時点での残りの有給の日数 |
労働時間 | 該当月の合計勤務時間 |
残業時間 | 所定労働時間または法定労働時間(8時間)を超えて働いた時間 |
深夜時間 | 深夜(22時~翌5時)に働いた時間 |
休日労働時間 | 労働基準法に定められている休日に働いた時間 |
遅刻早退時間 | 遅刻や早退し、働くことができなかった時間 |
point:正しい労働時間が記載されているか確認しましょう!
給与明細を受け取ったら労働日数や残業時間などを確認するようにしましょう
有給残日数は該当付きの締め日に当たる有給休暇の残日数となるため、
締め日より後に有給を取得した場合、翌月の給与明細からカウントされるため注意しましょう
③支給
支給の欄には勤務先から支給されている給与のすべてが項目ごとに記載されています。
欠勤控除などがある場合マイナスの金額が入力され、給料から引かれる場合もあります。
主に以下のような項目が記載されています。
項目名 | 内容 |
---|---|
基本給 | 毎月決まって支払われる賃金 |
役職手当 | 役職に応じて支払われる手当 |
通勤手当 | 通勤にかかる交通費に対して支給される手当 |
資格手当 | 会社が定める資格を保有している場合や取得した場合に支払われる手当 |
住宅手当 | 住宅費用を補助する手当 |
家族手当 | 配偶者や子どもなどの扶養家族がいる場合に支払われる手当 |
時間外手当 | 残業などの時間外の勤務に対して、基本給とは別に支払われる賃金 |
point:非課税でも社会保険料はかかる
通勤手当などは一定額までは非課税で支給されるものもあります。
非課税通勤手当など、非課税であることが分かるように記載されています。
非課税のため、所得税の計算からは除かれますが、社会保険料の計算には含まれるので、注意が必要です。
控除
控除欄には給料から引かれる税金や社会保険料など、会社が給与から
自動的に天引きしている金額が記載されています。
そのため、逆に還付されたときなど、マイナス表記されている場合は逆に給料に加算される金額になります。
項目名 | 内容 |
---|---|
健康保険料 | 病気・けがの治療などにかかる医療費に備えて毎月天引きされる保険料 |
厚生年金 | 会社員や公務員が入っている公的な年金 |
雇用保険料 | 従業員が退職や失業した際に受け取れる「失業等給付」を支給することを目的とした保険 |
介護保険料 | 40歳になると加入することになる保険で、高齢者やその家族を社会全体で支えていくための金額 |
所得税 | その年の課税所得に対して計算されるもので、国に支払う税金 |
住民税 | 前年の課税所得に対して計算されるもので、地方自治体に支払う税金 |
共済費 | 従業員の給料から毎月少しずつ積み立てて、社員旅行やレクリエーション費用に充てることを目的とした費用 |
年末調整 | 年末調整を行った際の差額の調整額です、1年間で多く払っている場合は還付、少ない場合は天引きされます。 |
point:住民税は前年の所得から計算される
住民税は前年の給与に基づき計算され、毎月の給与から天引きされます。
新入社員の場合、1年目の方は基本的に前年に住民税が課税するほどの収入がないことが多いため、住民税がほとんどかからない場合があります。
逆に翌年から住民税が引かれるので、差引給与額が下がることがあります。
point:毎月の所得税は概算で計算されている
所得税は給与の概算で差し引かれます。そのため、正しい所得税額で確定させるために毎年年末調整や確定申告を行います。
【さいごに】まとめ
今回は給与明細の見方について解説しました!
勤怠をもとに、給料の元になる支給の額が計算され、
控除の欄に記載されている内容から、差引される金額を差し引いて
差引支給額が計算されます。
給与明細は失業手当てをもらうときや、会社と給与面でトラブルがあった際の証拠にもなるため、給与明細はある程度の期間は保管しておくことがおすすめです!
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